【初心者向け】『30年以内に地震が起こる』発生確率の正体とは。「その数字があってる確率も低い」かも


阪神で大きな地震がありましたが、大きな地震があると話題になるのが南海トラフ地震と地震の発生確率。

今回の大阪地震の発生確率は0.03%だったそうです。

ただ疑問に思うのが、この発生確率はサイコロを振って目が出る確率1/6とは間隔的に違うと感じますよね。

そこで、地震の発生確率とはどうだしているのか、初めての人でもわかるように調べてみることにしました。

基本的に統計に基づく

話を単純化してしまうと、過去の実績に基本基づくということです。

2000年のうちに地震が4回ありました。その地震発生間隔の平均値が仮に500年だったとすれば、過去の地震発生時点から500年を経過する日付近に次の地震が起こる可能性が高い。

ようするに、基本はこれだけです。この場合、直感的にこの話が信頼できるかは、どれだけ、過去に地震が起こっていたか、頻度の方が重要です。100年に50回も起きているなど、それだけ、データ数があるのであれば、信頼できます。

ただ、3000年のうち2回起きたことは分かっている。それ以外に起きたかもしれないし、起きてないかもしれない、といった話だと、どこまでその数字に基づいた議論を信じていいか、わかりません。

迷信に近い部分もありますよね。そもそもデータ数が少なければ、過去実績から未来を予測する、推計したところで、技術的にはそうかもしれないけど、それって現実で使えるのか、となります。

そうした実績が少なすぎるに加え、長い時が経過すれば、過去とは事情が変わっているかもしれない、構造変化が起きているかもしれない、そのため、土台を同じであると仮定して、同じ事象として考えてもしょうがないように感じるからです。

500年に1回、であれば500年後は地震発生確率は100%?

確率論のため、そこまで話は単純ではありません。『500年に1回』であれば、500年後付近が一番起こる確率が高くなる、といった話になります。

100年後はあまり起こる確率が高くない、500年後付近は高くなる、1000年後はあまり起こる確率が高くない、縦軸に今年起こる地震確率をとり、横軸に年数をとると、山のような絵になる、ということです。

具体的には下の図のようになります。これはBPT分布(ブラウニアン・パッセージ・タイム)、地震が起きる確率はブラウン運動をする、ランダムウォークをするという特徴から描かれているようです。

見方は簡単。過去、地震が起きた157年目から187年目に地震が起こる確率は、(青色面積)/(青色面積+黄色面積)です。

これが『今後30年で地震が起こる確率』の正体です。なめらかな曲線だからわかりずらい場合は、小学校でやったヒストグラムと同じだと考えれば、分かりやすいと思います。

この分布の特徴は、時がたてばたつほど、確率は上昇していくということです。(青色面積)/(青色面積+黄色面積)ですので、時がたてばたつほど、黄色面積は小さくなり、『今後30年で地震が起こる確率』の値は上昇します。

なお、ブラウン運動やランダムウォークは、酔っ払いの千鳥足と同じで次どこを歩くかわからない、けども、平均とるとこの辺に一番行くよね、そしてそこからどれくらいブレるか(外れるか)で確率を描けるよね、というもの。統計でいえば、平均μと分散σです。

直前の地震発生時点が分からなかったらどうする?

概念的にはそうかもしれないけども、結局、直前に起きた地震がわからなかったらどうするんだ、表が作れないじゃないか、となります。特に、大地震で、間隔があいているものはそうです。

そこで登場するのがポアソン分布です。・・・そういうから統計はわからなくなるんですよね。

簡単に言うと、直前にいつ起きたからわからないのであれば、『今すぐ起きるかも』ということ。つまり、時の経過とともに『今年起きる地震の確率』は右下がりになるということです。

さきほどのBPT分布とは全く違いますね・・・そして『今後30年で地震が起こる確率』は時とともに確率が上がっていくのではなく、一定値にしようというものです。

ですので、今から30年以内に地震が起こる確率、100年後から30年以内に地震が起こる確率、1000年後から30年以内に地震が起こる確率は、すべて同じ値で作られます。

結局、予測値と実績値を比較して、あっていたかどうか、検証できるのか。ナマズを飼う方がまし?

頻繁に起きる地震であれば、そうした統計の理屈に基づいた、『30年以内に地震が起きる確率』という予想値と、実績値のズレの検証などができると思いますが、大地震になればなるほど、それが本当に正しかったのかの検証ができません。

となると、結局、町の人がいう直観的な話、『あれから大分起きてないのでそろそろ起きるかも』となんら変わらないわけです。

統計という学問を用いて、モデルを使って数字だして難しくいってみただけです。

であれば、まだナマズを飼って、地震が起きるか感じた方が、リアルなのではないでしょうか。


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする