新劇場版エヴァ、ネブカドネザルの鍵とは何か。バラル(ガフ)の扉を開閉?ゼーレの補欠(ロストナンバー)?


旧劇場版と新劇場版の違いの一つがネブカドネザルの鍵

旧劇場版では加持さんがゲンドウに渡したのは『アダム』でしたが、新劇場版では『ネブカドネザルの鍵』でした。加持さんがゼーレから身を削ってくすねてきたわけですから、超重要アイテムであることは間違いなし

ネブカドネザルの鍵とは何か、ここでは、言葉の定義、画像、旧劇になぞらえると、の3つの説を考えていきたいと思います。

ネブカドネザルとは

まず言葉の定義、なぜ『ネブカドネザル』という言葉を使ったのか、から考えていきます。

ネブカドネザルは、新バビロニアの王、ネブカドネザル二世が有名です。世界史でネブカドネザル二世といえば、バビロン捕囚、バベルの塔、空中庭園。

バビロン捕囚は、新バビロニアがエルサレムを首都とするユダ王国を滅ぼし、ユダヤ人が捕虜としてバビロニアに連行された事件です。

バベルの塔は、旧約聖書にでてくる塔ですが、『神と等しくなろうとする』人間の罪を描いているとされています。七階建てで最上階には神殿があったとされ、天国の階段、天に届く塔とも揶揄されます。なんか、エヴァチックですね。

空中庭園は、世界七不思議に数えられているもので、実際あったのかはバベルの塔と同じく???となっていますが、実際にあったとしても、それは空中庭園ではなく、建物の中に階段状の庭園があっただけではと言われています(当時の言葉を空中庭園と訳してしまっただけ)。オフィス街で働く人であれば、ビルの緑地化と考えると、わかりやすい感じでしょうか。

なぜこのようなことを書いているかというと、ネブカドネザルの鍵は、ネブカドネザル王が『持っていた』鍵ではないと思うからです。

旧劇では、マルドゥック機関はペーパーカンパニーで実体のないインチキ機関(事実上、ネルフと同じ)で、マルドゥックの由来は、古代バビロニアの主神で50の異名をもつマルドゥークからでした。

ネブカドネザルも鍵の機能を示すメタファーだと思いますので、とすると、ネブカドネザルの鍵は、バビロン捕囚か、バベルの塔か、空中庭園のようなイメージを持っているのではないかと思われます。

鍵というからには、何かを開ける・閉める。何を?バベルの扉

鍵というからには開閉に使われるのが通常。では、何を開けて閉めるのか。

ゲンドウ君、実は初号機によるニアサードインパクトや、フォースインパクトのとき、何気なく、ネブカドネザルの鍵が入っているであろうケースを持っています。あえて少ない時間の中でそのような描写を描いてきているので、インパクトとネブカドネザルの鍵は関係している!?ということだと思います。

ということは、ネブカドネザルの鍵の使い方はわかりませんが、ネブカドネザルの鍵には、覚醒状態のエヴァンゲリオンの天使の輪の上に広がる不気味な空間、異次元への扉を開閉する機能があるのではないか、という疑問が生じます。

異次元の扉は、破の絵コンテ集などでは、バラルの扉という言葉が出てきており、バベルの塔のバベルはバラルとバビロニアの造語とも言われています。

つまり、ネブカドネザルという言葉で暗示したかったのは、天への階段であるバベルの塔であり、バベルの塔がまさに『神と等しくなれる』という意味を持つ部分で、実際は神がなしえる扉(ガフの扉、バラルの扉)の開閉という意味合いが込められている疑いが強いです。

余談ですが、聖書だと、パウロがよく『天の扉』という言葉を使い、日常の祈りの中で、熱心に祈るものだけに天の扉は開き、神の恵みが与えられる、という話もでてきます。『天の扉=ガフ/バラルの扉』 ← 『天への階段=バベルの塔』とすれば、そこを開ける鍵は、バベルの塔を作った王であるネブカドネザルの鍵、としっくりきています。

加持さんいはく『予備として保管されていたロストナンバー、神と魂を紡ぐ道標』簡単に言い換えると

エヴァンゲリオンでは、バラル/ガフの部屋は魂の保管庫としての位置づけがあります。

エヴァの場合は、神(アダム、リリス)は魂の道しるべであり、道しるべは道路標識。神が魂を管理し、その行く先を示すのがエヴァの世界観です。

『紡ぐ』とは、つなげるととらえれば、加持さんの言葉をそのままとらえると、ネブカドネザルの鍵は、魂の保管庫である扉を開け、神と魂をつなげるためのもの。

気になる他のキーワードとしては『予備』『保管』『ロストナンバー』。

  • 予備 → 異常事態用。予備の鍵といえばスペアキー
  • 保管 → 誰が保管?ゼーレの所にあったのだからゼーレ
  • ロストナンバー → 欠番。要するに、非公開

それらから加持さんの言葉を簡単にすると、『ゼーレが保管していた非公開のスペアキー、神様と魂を繋げるものですよね(例の扉、開けます?エヴァシリーズそろってないけど)』という感じも読めます。

別説1:ネブカドネザルの鍵の画像から考えると、ゼーレ7人の予備、モノリスのロストナンバー(欠番)?

ネブカドネザルの鍵は実に神秘的ですよね。

サイズは人間が持てるレベルの大きさで、左は人の形をしており樹状、頭の部分はネジをまかれているような感じです。

右側の長い白が持つところだとすると、右が鍵で、左が鍵穴に対応しているようにも見えます。鍵と言われているのは、見た目が鍵ぽいからで、特に意味はない。

人間に模しているところをみると、ネブカドネザルの鍵は人間に使うものともいえそう。そう、ゼーレのモノリスの画像をよくよくみると、脳幹というか、延髄の部分に、三つの穴がそれとなく見えるような、見えないような。なにかの物体が明らかにあります。

ゼーレがネブカドネザルの鍵を使ってる?すると、確かにロストナンバーがストンときます。

加持さんがロストナンバーといったのは、ゼーレのモノリスナンバーの補欠の席がありまして、その証がこのネブカドネザルの鍵、とゲンドウに伝えたということ。Qからゲンドウさん、なんかキール議長っぽくなってますし、ゼーレ化した?

こちらの説のほうが、ネルフがゼーレ・ネルフとなったことや、ゲンドウくん、ゼーレとQでは仲良しこよし、の説明がつきます。

この場合、ネブカドネザルの鍵は、ゲンドウがゼーレの電源を切る際に行った『魂を形を変えている』と結びつくと考えられ、肉体と魂を分離し、魂を別の形で管理する(ガフの部屋に帰らない)という機能がありそうです。

別説2:言葉が変わっただけで旧劇のアダムの代わりに過ぎないのでは

旧劇で加持さんがゲンドウに渡したものは、ネブカドネザルの鍵ではなく、卵まで還元して成長させたアダムでした。

ゲンドウがそのアダムを使って旧劇でしたことは、自分の体との同化。手のひらにアダムの肉体が融合。

ゲンドウは、アダムの肉体とリリスの魂を綾波レイの体で融合させ、自らも融合しようとさますが、綾波レイに拒否されます。

神に認められ、みずから神となり、ユイがいる初号機を取り込み、全ての魂を今ひとつにすることが旧劇だったとすれば、新劇も自ら神になろうとしている可能性あり。

とすると、ネブカドネザルの鍵は、結局、旧劇のアダムの肉体と同じで、自分を神にするために必要なものではないか。

リリンの王と呼ばれてますし、イエスキリストも人類の王ですから、ネブカドネザルの鍵を持つと、神同等になれるのではないか。

この考え方だと、加持さんの、魂と神を紡ぐ道しるべは、ゲンドウの魂が神になれる、という意味になります。

そもそも、ゲンドウはフォースインパクトの際、ゼーレに『諦観された神殺しは私が行います』と述べてます。神を殺せるのは神の力を持つもののみ。Qで大事そうに持ち歩いていたのは『ネブカドネザルの鍵』ですので、大きな流れと、ネブカドネザルの大きな意味を考えると、これがピタッと来ます。

諦観された神殺しはこちら

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別説4:『魂を紡ぐ』『神を紡ぐ』と分けてかなえると、『紡ぐ』は『丹念に作る』では

『紡ぐ』を『つなげる』といったニュアンスもあれば、『夢を紡ぐ』とか『糸を紡ぐ』とか『丹念に作る』といった意味もあります。『言葉を紡ぐ』は、入念に言葉を選び、文章を作ることです。

とすると、ネブカドネザルの鍵は、見た目が必要最小限の人間(干からびた人間)のような形をしていますので、丹念に世話をしていると、『魂が生まれる、神が生まれる』ともいえそう。

まだゲンドウくん、ネブカドネザルの鍵がはいったケースを持ち歩いているだけで、ケースを開けてつかってはなさそうなので、旧劇と同様、レイ+ネブカドネザルの鍵を使って、インパクトを起こすのではないかな。

と考えると、Qでリリスの肉体(亡骸)は滅んでしまったので、そのリリスの肉体がネブカドネザルの鍵で復活するのか、それとも新たな神を作り出すのか。

まとめ

公式でズバッといわれているものではないので、解釈・想像になりますが、諸々考慮すると、ネブカドネザルの鍵とは

【説1】ゼーレが管理していた非常用のスペアキー。何の鍵かといえば、インパクト時にゲンドウくんがケースで持ち歩いているようにみえるので、インパクトの際に、エヴァの頭上に現れる円状の異世界への扉(バラルの扉、ガフの扉)の鍵。扉の先にあるのは部屋であり、魂の保管庫があると思われる。
でも、扉の開閉しているのは覚醒エヴァそのものな気がするので、おかしくないか。または、あまりに現実の『鍵』の機能にこだわりすぎてないか(機能が細かすぎないか)。
【説2】ロストナンバーがゼーレのモノリスのナンバーの予備を意味していると考えると、ゼーレの一員になるために必要な職員証のようなもの。ゼーレのモノリスをよく見ると、脳幹、延髄のところにネブカドネザルの鍵があるようにも見える。
ゼーレは7名で構成されているので、加持さんがくすねてきたのは補欠用であり、モノリスの絵から伺うに、ネブカドネザルの鍵は、人間から魂と肉体を分離し、魂を現世にとどめるためのものではないか。鍵は遠目で見ると、鍵に見えるからで、特に意味はなし
ゲンドウの隠し玉としては弱すぎないか。
【説3】旧劇で加持さんが渡したアダムと結局同じ機能なのではないか。旧劇では、アダムとリリスを融合させ、自らも融合し、神になり、初号機のユイと1つになろうとした。新劇では、ゲンドウはリリンの王とカヲル君に呼ばれているし、イエス・キリストも人類の王と呼ばれているので、ネブカドネザルの鍵は、持ち主を神にする機能があるのではないか。ゲンドウは『諦観された神殺し』を私が行うと言っているし、神の力を手に入れるツールがなければおかしい。
この場合、鍵は見た目からの呼び名で特に意味はなし。ネブカドネザルは『神に等しい』というメタファー
【説4】『・・・を紡ぐ』なのだから、丹念に、神を作る、魂を作る、という意味ではないか。ゲンドウくん、持ち歩いているだけで、ケースからネブカドネザルの鍵の出して使ってはいないので、シン・エヴァンゲリオンで使うのでは。そのとき、神が作られ、魂がつくられ、ヒトの形をしているネブカドネザルの鍵が巨大化する(レイと組み合わせってリリスなのか、新しい神なのかは不明

やはり、結末での碇ゲンドウの役割を考えると、神に等しい存在になれる機能を持つと考えるのが一番しっくりきそう(説3、説4)

どの説をとっても、人ではなしへないので、そういう意味では、ネブカドネザルが『神に等しくなろうとする象徴』であることは固そうです。

説2だと、ゼーレは神と人の魂をつなぐもの、ということになりますが、ゼーレについては、次に考察したいと思います。